CROSSTALK
座談会
5日間の体験が、人や地域のために働けて、
自分自身も幸福にできる仕事だと教えてくれた。
  • R.S. 名古屋大学大学院 環境学研究科
  • H.Y. 横浜市立大学 国際教養学部
#01

迷いのときを経て、
デベロッパーに舵を切る。

  • ― どのような想いを持って就職活動を始めたのですか?

  • H.Y.

    大学では観光マネジメント研究室に在籍し、観光学を中心に地域活性化の勉強などもしてきました。そのため最初は、地域を盛り上げられる仕事という観点で、地域に人の流れを生む観光業界や地域の魅力を発信することができる広告業界に興味を持っていました。しかし、これらの仕事で行える地域活性化への貢献は一時的なものなのではないかと思い、単に観光客を呼び込むだけでなく、より根本的なところから街づくりに関わることができたらと考えて、大学3年の夏頃からデベロッパーにも目を向け始めました。

  • R.S.

    私の場合、大学は建築学科で設計を、大学院では鉄骨構造の研究を行っており、自身の専門性がある程度確立されていましたので、はじめの頃は設計や研究職などのプロフェッショナルな方向に進もうかなと考えていたんですよ。

  • ― それが、どういった経緯で日鉄興和不動産のインターンシップに参加することになったのでしょう?

  • R.S.

    不動産業界なので、建築とも多少関わりがあるのでは、と思ったのが発端です。とはいえ、大半のデベロッパーは東京にありますからね。東京の街を知らない地方学生の自分には「縁のない世界かな」と思いながらも、日鉄興和不動産のホームページを見てみると、過去参加者のインタビューに私とバックグラウンドの似た方がいて、「5Daysインターンシップがきっかけで、この会社が大好きになった」と書かれていたので、自分も参加してみることにしたんです。

  • H.Y.

    私は、本当に偶然なのですが、乗換案内アプリを開いたら日鉄興和不動産の広告が流れてきて。そこから調べ始めると、私が関心を持っている地方開発や、赤坂という国際的なエリアの開発などをしていることが分かり、面白そうな会社だなと感じたことが理由です。私の場合、応募した時点ではデベロッパーへの志望度がさほど高くない状態でしたが、インターンシップの選考過程や5日間のプログラムを通じて、会社の仕事内容やこだわり抜くというスタンスにどんどんと惹かれていって、最終的には日鉄興和不動産が第一志望になったんです。

  • R.S.

    私も5Daysインターンシップに参加した頃は、専門性を活かす方向に進むべきか否かで迷っている時期でした。そこで社員さんに相談してみると、「R.S.君は何をしているときが一番楽しいの?」と言われて、ハッとしたというか…。結局は、自分の幸福度やモチベーションが上がる仕事を選ぶことが長い人生において大切なんだ、と気づかせてもらいました。そしてDay4で価値創造ワークショップをしたときに、メンバー一人ひとりの長所や個性を見つけ、すくい上げていくことの楽しさを知りまして。私には自己の専門性を直接活かす道より、社内外の関係者の能力を引き出して、まとめ上げていくポジションのほうが向いているんじゃないかと思うに至り、デベロッパーに舵を切りました。

#02

大規模再開発の現場に、
こだわりを貫きながら
凛と輝く人がいた。

  • ― お二人の転機になった5Daysインターンシップについて、まずDay1-2の体験を振り返っていただけますか?

  • R.S.

    私は市街地再開発の仕かけをしている開発企画本部で、開発予定地の見学やプロジェクトのコンセプト策定などを経験しました。就業体験中は、新橋の街歩きにも行ったのですが、同行してくれた社員さんが雑居ビルの並ぶ地区を見て、「ここも再開発できたら面白そうだな」と言いながら、エリアの価値を高めるためのアイデアを聞かせてくれて。街づくりにはやはりロマンがあるんだなぁ、と感じたのが第一印象でしたね。

  • H.Y.

    私は事業開発本部で、『ホテルオークラ東京本館』の建替え事業を担当した社員さんについていただいて、再開発時にこだわったポイントなどを伺いながら、事業の流れを学びました。ホテルオークラの建替えでは、地域の賓客に長年愛されていたという1階ロビーの内装が丁寧に再現されていて、その空間づくりでは、ホテル側の要望をきめ細かくくみ取ったという話でした。たとえば、ロビーを彩る照明の明るさなども1㎜単位で調整したそうで。「大変だったけど、楽しかった」と語る社員さんの凛とした姿が本当にカッコ良くて。「こういう人について行きたい!」と思いましたね。

  • ― やはり、顧客企業や利用者に寄り添う姿勢が大切なんですね。

  • R.S.

    そうですね。私についてくれた社員さんも地権者さんとのコミュニケーションを大切にする方でしたし。「再開発は基本的に地権者さんとデベロッパーの双方がWin-Winになれる事業だけれど、法令面の制約などから壁に突き当たるケースも珍しくない。しかしだからこそ我々は、相手の立場に立って物事を考え、しっかりとした根拠をもとに開発していかなければならないんだ」と教えられました。

  • H.Y.

    市街地開発の難しさと言えば…。私は期間中、『虎ノ門二丁目地区第一種市街地再開発事業 業務棟』 にどのようなテナントを誘致すべきかを検討するリーシングの会議にも同席させてもらいました。このミーティングでは、学生の私でも知っている有名企業の名前がポンポンと飛び交っていて、「そのコーヒーチェーンは、近くのビルに入っているから誘致できない」「この店は開発のコンセプトに合わない」等様々な角度での意見が飛び交う議論が長く続けられました。一筋縄ではいかない開発のリアルな部分に触れられて、凄く刺激的でした。

#03

先見性と発想力、
地域に深く寄り添える力が、
この会社の強みだと思う。

  • ― Day3以降のプログラムから得られたものを教えてください。

  • R.S.

    冒頭でもお話ししたように、Day4の価値創造ワークショップは、私にとって「自分の志向がデベロッパーに合っていそうだ」と気づけた転機です。また、私はそれまで新しい発明は「ひらめき」から生まれるものだと認識していましたが、このワークでは「新結合」、つまり従来にはないものの組み合わせによって新たな価値を生み出していこうという考え方が新鮮で、非常に為になりました。

  • H.Y.

    私にとってDay4は、一緒にワークをしたインターン生のレベルの高さに触発された日でしたね。インターン生のなかにはグループワークに慣れている人もいて、他者の意見をくみ取りながら議論をとてもスムーズに進行させていたので。「活かせる私の強みは何なのか」「チームのなかでどんな役割を果たしていくべきなのか」を考える契機にもなりました。

  • R.S.

    やはり、他学生との接触から得られるものは多いですよね。「どんな街が好きなのか」「どうしてデベロッパーをめざしているのか」など。さまざまなことを話し合い、多様な価値観を知ることができたのは、自分としても得難い収穫だったと思うので、これからインターンシップに参加する方も、学生同士のつながりを大切にしてほしいですね。一方、Day3に見せてもらった九州の街づくりでは、行政やインフラ系の企業などと連携し、北九州市八幡東田地区にバイパス道路を新設しているところも凄いな、と。建物だけにとどまらず、交通や電気といったインフラも含めて、住みやすい街を築き上げていく圧倒的な行動力を感じました。

  • H.Y.

    住宅地の桃園地区では、レストランとコーヒーショップが2店並んで誘致されていて、駐車場も共用できる仕組みになっていましたね。なので、利用者は食事から喫茶へとスムーズに店を変えてくつろぎの時間を過ごせますし、場所を変えても駐車場代はかさまない。このような細かい部分まで、住民の方への配慮が行き届いているというのも驚きでした。

  • ― 日鉄興和不動産の事業について、その他に特徴的だと感じた点はありますか?

  • H.Y.

    日鉄興和不動産は、市街地や地方における大規模再開発だけでなく、マンションの建替え事業でも業界トップクラスの実績を誇っていますよね。しかもその建替えは、単に新しい建物につくり替えればいいという発想ではなくて、人々が大切にしてきた価値をどのように守りながらアップデートしていくかが突き詰めて考えられている。人々に愛される空間を未来に残していく力があるというのも素晴らしいポイントだと思いますね。

  • R.S.

    私は、時代の先を的確に読みながら長期的な観点で事業展開している点や、発想力に秀でていることも、日鉄興和不動産の特徴だと感じています。たとえば、『SPROUND(スプラウンド)』というスタートアップ企業向けのオフィスを設けているのも、その一例でしょう。また近年、デベロッパー業界では、SDGsへの対応なども含めて、地域の人にどれだけ寄り添った再開発ができるかが重要になっていると思いますが、そのような日鉄興和不動産の街づくりの姿勢が、多くの魅力的な開発案件につながっている、と個人的に思っています。